どうも。団長です。
僕自身、大阪に住んで長いのですが、雪が降ることは時々あるのですが、めったに積もりません。
子どものときは雪が降っただけですごく嬉しくて、積もった日には、一日中外で遊んでいました。
なぜ、大阪は雪が積もらないのでしょうか?
何を隠そう気象予報士の資格を昨年取得しましたので、子供が大きくなったときの「お父さん、なんで大阪は雪が積もらないの?」という質問に耐えるため、気象知識の記憶が薄れないうちにまとめておきます。
皆さんも参考にしてください。
大阪の積雪量の記録は?
めったに雪の積もらないイメージのある大阪ですが、まずは大阪市のこれまでの積雪の記録を調べてみました。
年月日 | 月最深積雪(cm) | |
1位 | 1907年2月11日 | 18 |
2位 | 1984年1月31日 | 17 |
3位 | 1931年2月10日 | 17 |
4位 | 1946年3月10日 | 14 |
5位 | 1965年3月17日 | 12 |
6位 | 1951年2月14日 | 12 |
7位 | 1945年2月25日 | 12 |
8位 | 1990年2月1日 | 11 |
9位 | 1936年1月31日 | 10 |
10位 | 1994年2月12日 | 9 |
気象庁のホームページからの資料になりますが、雪だるまが作れるレベルの積雪深10cm以上は約30年前の1990年を最後に無いようです。
大阪で雪が降るメカニズムは?
大阪で雪が降るパターンとしては、以下の2つのパターンが考えられます。
①南岸低気圧
南岸低気圧が太平洋側を発達しながら、通過するとき。
この南岸低気圧は主に関東地方に降雪をもたらします。
関東地方では、南岸低気圧の接近に伴い、北~西から冷たい空気が流れ込みます。冷たい空気が流れ込むことにより、雨ではなく雪を降らせます。
関東地方の北~西側には冷たい空気がたまりやすい群馬や栃木の山地がありますので、南岸低気圧の接近に伴い、雪が降る可能性が高くなります。
一方、大阪の北~西側に目を向けると関東地方に比べて、標高の高い山地が少なく、冷たい空気も流れ込みにくくなります。
したがって、大阪でこの南岸低気圧で雪が降る可能性は全くないわけではありませんが、非常にまれです。
②冬型の気圧配置(西高東低)
大阪で雪が積もるとすれば、①の南岸低気圧によるものよりもこちらのほうが可能性が高いと考えられます。
冬型の気圧配置とは、天気予報で良く耳にすると思いますが、西高東低とよばれる気圧配置になったときです。
大陸の冷たい空気が流れ込み、日本海で水蒸気を供給され、日本海側に豪雪をもたらします。
大寒波となれば、日本海側だけでなく、山を越えて太平洋側にも雪を降らせます。
この場合、①で説明したとおり、関東地方では、北~西側に高い山地がありますので、日本海側からの冷たい空気が山を乗り越えにくくなります。
逆に大阪では、関東地方に比べて高い山地が少ないので、冷たい湿った空気が山を越えて、雪が降る可能性が高くなります。